オフセット版『ソニー技術の秘密』木原信敏

ソニー創業者の一人 井深大 をして” 技術・開発の神様 ” といわしめた、録音録画文化のパイオニア。

「日本初」「世界初」を創り続けた伝説の技術者 木原信敏 による ” ソニー技術開拓史 ” 待望の復刊!


<商品説明>
1997年に発表された「ソニー技術の秘密」は、ソニー創業者の一人井深大の右腕として、日本初のテープレコーダーを完成させ、日本初の真空管式VTR、世界初のトランジスタ式VTR、ベータ方式のVTR「ベータマックス」をはじめ、デジタルカメラの元祖とも言える電子スチルカメラ「マビカ」など、数多くの「日本初」「世界初」を生み出し、現在当たり前になっている録音録画文化の礎を築いたソニーを代表する製品の数々を開発し、同社を技術面で支え続けた伝説の技術者・木原信敏によるソニー技術開拓史です。

戦後間もない焼け野原の神田で、ソニー創業者の一人 盛田昭夫 と共に手に入れた薬品をフライパンで炒って作った磁気テープ。瞬く間に小型化を実現していく日本初のテープレコーダー、そして小型化の過程で実現した後のウォークマンになくてはならない技術の発明。日本初であろうステレオでの生録音の苦労話。ニューヨークの新聞記者たちを驚かせたポータブルVTRのエピソード。世界初の家庭用VTR誕生からベータマックス、そして半分のサイズの8mmカセットのビデオムービー。etc… 盛りだくさんの製品開発にまつわるエピソードの数々は、そのまま私たちが慣れ親しんできた録音録画文化の歴史そのものです。

本書は後に、圧倒的なCG表現で世界を驚かせたプレイステーション2のCG描画機能の心臓部「グラフィックス・シンセサイザー」を開発し世界を驚かせた「ソニー木原研究所」を立ち上げ代表取締役として活動していた頃に発表され、技術者のみならず多くの方に愛読されていました。

生涯現役を貫き、自身の才能と技術を惜しむことなく開発に傾け、常に新しいことへチャレンジし続けた偉大な技術者の発想力、行動力に触れる名著、待望の復刊!

<目次>
はじめに .............................. 1

●第一章「運」は強い意思が引き寄せる
「世界のソニー」への第一歩をどう踏み出したか .............................. 15

⑴「開発」とは「夢実現」の可能性を探るもの
「運命の女神」が微笑んだ .............................. 16
本棚にあったヒント .............................. 17
「磁性粉」ができた .............................. 19
「磁気ヘッド」は手作りで .............................. 22
役立った、父から教わった砥石使い .............................. 23
テープから音が出た .............................. 27
「ワイヤー・レコーダー」の開発に取り組む .............................. 30
私は孤独でした .............................. 32
ノウハウの蓄積 .............................. 34
自作の測定機で開発に挑む .............................. 35

⑵ 日本初の「テープレコーダー」誕生
最短距離をまっしぐらに進め .............................. 38
試作第一号機が完成 .............................. 41
井深さんから教わったノウハウ .............................. 43
「よし商品を作ろう」 .............................. 44
日本初、「G型テープコーダー」を発売 .............................. 47
「テープコーダー」研究開始一周年の記念録音 .............................. 49

●第二章 熱しやすく、冷めやすく
師、井深大氏から教わった「開拓者」の精神 .............................. 53
「機械」を学ぶ .............................. 54
学徒動員 .............................. 56
初めての空襲体験 .............................. 59
東京大空襲 .............................. 61
再度の空襲 .............................. 62
アルミ鍋を生産販売する .............................. 64
原爆投下、そして終戦 .............................. 67
父を失う .............................. 69
趣味が身を助ける .............................. 73
井深さんとの出会い .............................. 74
終生忘れられない、井深さんの言葉 .............................. 77
新入社員第一号 .............................. 81
本格的なメカの仕事に元気湧く .............................. 83
盛田さんとの出会い .............................. 85
人真似は嫌い .............................. 88

第三章 好きなことは、とことんやれ
「技術屋の一生」はどうあるべきか .............................. 93

⑴ 面白そう、だからすぐやる
H型は日本初の工業デザインを採り入れた .............................. 94
「ポータブルレコーダー」は手回しのゼンマイで作ろう .............................. 97
NHKが採用してくれた .............................. 100
「デンスケ」がポータブルレコーダーの愛称に .............................. 101
機械は宇宙に浮かべて考える .............................. 103
「日本映画技術協会賞」を受賞 .............................. 105
テープの幅が合わない .............................. 110
至上命令、コストダウン .............................. 112

⑵立体録音時代来る
「しゃべるスライド」を作る .............................. 114
ステレオ記録の研究を開始 .............................. 117
初めてのキャバレー体験 .............................. 118
日本で初めて、生録のステレオ音楽を聴いた人は .............................. 119
ニコライ堂の屋根に登る .............................. 122
「音楽ブロ」に入ったようだ .............................. 125
NHKが世界初の立体放送を .............................. 126
俳優座劇場で三元立体音響を使用 .............................. 128
不思議な耳 .............................. 132

⑶「ビデオレコーダー」を作りたい
「テレビ」の黎明期 .............................. 135
テレビ試験放送を受信した .............................. 137
熾烈!テレビ放送一番乗り競争 .............................. 139
「ビデオレコーダー」を作りたい .............................. 140
ビデオ作りはカメラから .............................. 142
エリザベス・テーラーが再生できた .............................. 145
夢、おあずけ .............................. 146

⑷「トランジスタ」時代到来
アマチュアが大活躍 .............................. 149
「トランジスタ」時代到来 .............................. 151
「ベビーコーダー」を開発 .............................. 152
日本最初の「トランジスタ・ラジオ」発売さる .............................. 154
八ミリ映画から音を出す .............................. 158
「トランジスタ」でストロボ・フラッシュを光らせる .............................. 161
遊園地の自動操縦カーを作った .............................. 163
吹上御所に「トランジスタ・インターホン」を設置 .............................. 165
日本最初のテープ用マガジンを開発 .............................. 166
三次元の自由空間で回転させながら図面を見る .............................. 168
「トランジスタ・テレビ」の開発 .............................. 170

●第四章 「ソニー技術のスピリッツ」とはなにか
「必要なものは自分で作る」これが技術屋魂 .............................. 173

⑴ ビデオ戦争を戦い抜く
ソニーは「オーディオ・ビデオ」の時代に突入 .............................. 174
「ビデオ」は、すべてトランジスタで作ってしまえ .............................. 177
初めての海外出張で見つけたカラーブラウン管 .............................. 179
アメリカ人はおおらかだ .............................. 184
世界初の工業用VTRを完成、発売 .............................. 185
一・五ヘッド方式でVTRを作ろう .............................. 186
「木原君は金の卵を生むニワトリです」 .............................. 188
「家庭用ビデオ」が完成 .............................. 193
たった一つぐらいのアイデアで、物ができると思うな .............................. 196
「ビデオ・デンスケ」ニューヨークで大活躍 .............................. 198
「科学技術功労賞」を受賞 .............................. 199
井深さんから「神様のような」と言われた .............................. 201
ビデオはカセットでなければならない .............................. 204
クロムテープを使用する .............................. 206
加工精度が飛躍的に向上 .............................. 208
テープに優しいローディング方式 .............................. 209
ノイズが発生しないロータリー・トランスを使う .............................. 211
「ビデオ元年」宣言 .............................. 212
「カラー・デモンストレーター」を公開する .............................. 214
長寿を保ってきた「U―matic」 .............................. 216
ソニーでのビデオ・カメラ開発の歴史 .............................. 219
世界初のトランジスタ化放送用「イメージ・オルシコン・カメラ」を開発 .............................. 222
「トリニコン単管カラー撮像管」開発 .............................. 223
開発グループが製造を立ち上げよ .............................. 226

⑵ 欧米人と日本人の考え方の差
他人の業績を尊敬する欧米人 .............................. 228
新しい技術は、速やかに文献にして残せ .............................. 231
「世界の東通工に」、盛田さんの決心 .............................. 232
柳の下にいつもドジョウはいない .............................. 234
「べータマックス」の開発 .............................. 235
理想のゴルフスイングを求めて .............................. 237
「400型を商品化したい」 .............................. 239
「もっと飛距離の出るクラブを」 .............................. 242
技術準備室が発足 .............................. 244
「PV―100型VTR」がスミソニアンに永久保存となる .............................. 246
「べータマックス」を発表 .............................. 247
「ソニー・アイデア・コンクール」が開催された .............................. 249
アメリカの国防施設を見学 .............................. 252
「ベータ・フォーマット」の統一が不調に終わった .............................. 257
輝かしき「ソニー創立30周年記念」を迎えた .............................. 261

●第五章 私の発想法
「夢実現」へ技術屋が心がける哲学とは .............................. 263

⑴ 私一人で開発する時代ではない
次はべータの半分にしよう .............................. 264
二つの課で開発競争 .............................. 265
「CCD撮像素子」が開発された .............................. 269
「CCDは素性がよい」と見抜いた .............................. 272
失敗を許さない技術屋根性 .............................. 274
発表会は絶対に失敗は許されない .............................. 276
自慢じゃないが、失敗皆無の連続タイトルを保持 .............................. 279
上司は技術屋の心を理解してほしい .............................. 280
「磁気カメラ」が作れそうだ .............................. 284
なぜ、そんなに急ぐのですか .............................. 290
写真を撮ったらプリントだ、「マビグラフ」完成 .............................. 292

⑵ 得手に帆を上げよ
開発研究所を新設 .............................. 296
新しい商品開発が始まった .............................. 297
備えあれば憂いなし .............................. 299
「ビデオ大量複製装置( コンタクト・プリンタ)」の開発に成功 ......................... 301
「パーソナル・コンピュータ時代」が動き出した .............................. 302
「ワークステーション・NEWS」を開発 .............................. 304
「ザ・ソニー・ランキング」を手がける .............................. 305
『木原学校』は大いなる夢を描いた .............................. 306
私の『ラッキーセオリー理論』 .............................. 309
「木原研究所」が発足した .............................. 314

●第六章 「素性がよいもの」を探せ
新商品開発のポリシーとは .............................. 317
新しい市場の要求するものを考える .............................. 318
商品はフィードバック・ループによって成長してきた .............................. 320
「素性のよいもの」を探し出す .............................. 322
「素性がよい」と判断できるようになるには .............................. 324
技術系の人は、知識プラスαが必要です .............................. 325
自分で手を汚して覚える .............................. 326
無理のない設計をする .............................. 328
電気は正直だ .............................. 329
確実なシステムを組み合わせる .............................. 331
食らいつきの精神 .............................. 332
最新の技術を上手に利用する .............................. 333
ソニーにおける技術開発の時代的な推移 .............................. 334

あとがき .............................. 344

<仕様>
単行本: 折り込み年表 + 346ページ
帯: あり(帯のデザインは予告なく変更される場合があります)
出版社: FieldArchive Inc.
言語: 日本語
ISBN 978-4-909539-00-7
発売日: 2018/1/11
書籍サイズ: B6版
定価1,850円+税

<オフセット版のみの特典>
新たに作成した「木原信敏 年表」を追加
木原信敏氏の写真、昭和36年IREショーの様子を伝えた直筆の絵葉書を紹介

<復刊の経緯>
本著書は、1997年に株式会社ソニー・マガジンズから出版されたものの、長らく絶版になっていましたが、2016年に著作権保有者の許可のもと、復刊へ向けての活動を開始しました。

さらに著作権保有者を通じて、出版元であった株式会社ソニー・マガジンズ(現:株式会社エムオン・エンタテインメント)から許可を得、ソニー株式会社や著作権保有者の全面協力のもと、クラウドファンディングに挑戦し、多くの方からご支援をいただく等を経て、2016年末にオンデマンド版、2017年にオフセット版として復刊実現に至りました。

各関係者の方々、ご支援いただいた皆様にはこの場を借りてお礼申し上げます。

<オフセット版 書誌事項>
著者:木原信敏
発行所:Field Archive Inc. http://field-archive.com
印刷・製本:シナノ印刷株式会社 http://shi-na-no.com
著作権管理:木原禎子
写真提供:木原禎子
KIHARA-NOBUTOSHI.COM:http://kihara-nobutoshi.com/

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